top of page
  • 執筆者の写真nobuhiro nagai

ポパイにタワーリングインフェルノ!映画ではなくて…

今日からいよいよ沖縄ゴルフツアー。と言っても今日は移動日で、午後の便で羽田空港を飛び夕方に那覇空港着です。


メイン日程は2/8(土)から2/11(火祝)で、明日はオプション日となりPGM沖縄リゾートから始動します。強風が名物のゴルフ場です。どんなゴルフになるか?楽しみです。 とは言え、今朝のワイドショーも大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の様子をメインに据えて、新型肺炎の注意喚起をテーマに扱っています。この船の乗客のうち13名が那覇で下船したとの情報があり、観光地である沖縄は多くの人の往来があるので、しっかりと予防に努めたいと思います。 今回、メイン期間は北谷に宿を取ります。昨夜は夕食の場所をネットでリサーチしましたが、外部との接触を避ける意味でも、一晩くらいは宿(今回コンドミニアム利用)でのディナーパーティーとしてもいいか?と考えています。 北部のゴルフ帰りに本部牛とか買って来て、ステーキディナーとかいいかな?と思ったので、調理をする必要最小限の用意はしていくつもりです。今年もこんな感じで、19番ホールのお楽しみ満載なゴルフツアー、また開催したいと考えています。 さて、私は2/11に那覇空港でお客様を見送り、その晩は那覇市内に残って残務整理を行ってから翌日2/12のフライトで帰京予定。15時半頃に羽田空港に降りる予定ですが、そのまま高田馬場ゴルファーレに移動して、週刊ゴルフダイジェストさんの取材があります。 テーマは「混ぜるな、危険!」。昨年の秋から、このブログやNPO法人ゴルフアミューズメントパークの勉強会「クラブハウストーク」などで発信していているモノです。

現代の大慣性モーメントの大型チタンヘッドを使いこなして優勝争いを繰り広げている選手のゴルフスイングと、我々がパーシモンヘッド&スチールシャフトを基点として覚えて来た従来型のゴルフスイングの違いを、ゴルフクラブの進化を基準として考え全く別のモノであると定義して、それを理解して混ぜない様にしよう!という提言です。 このブログでは、現代のギアに対応した最新スイングを「ハンマー型」。従来のスイングを「ムチ・振り子型」として、その違いをかなり時間をかけて説明してきました。 いくつかのカテゴリーを作りましたが、クラブが動く方向の違いや、ハンマー型の特長である「節」の考え方であるとか、最近では右のカベでスイングを2部屋に分けて考えるというところまで発展しています。これらは全てハンマー型の特長を現すモノです。 これらを考えながら、二つの関係性が見えて来ました。それは、①ゴルフスイングにおける出力量とその出し方。これに相反する方向で②クラブフェースのスイートエリアにボールを当てる事。 ①を高めようとすれば②の確立が落ちるし、②の精度を上げようとすれば①の値が落ちるという関係性が、ゴルフクラブのヘッド慣性モーメントや重さなどの条件が年々変わる中で、顕著に変わって行ったというのが、ここ数年で起きている事だと思います。 ハンマー型とムチ・振り子型で、この関係を整理すると、 【ハンマー型】 ②はクラブの方での寛容性が高いので①の出力の値を上げる事にフォーカスできる

【ムチ・振り子型】 ②の精度が弾道や結果に直結するので①より②を優先し②の精度を上げるための技術がメインとなる こんな関係が見えて来ると思います。 沖縄に行ってしまうと24時間フルサービスな感じになってしまうので、昨日の夜あたりから帰って来てのこの「混ぜるな、危険!」の取材構成を、アタマの中で考え始めました。 出来るだけ難しい説明は避けて、その違いとなるポイントを分かりやすく写真で伝えられる様な内容がいいか?と考えていたら、ちょっと新しいモノが見えて来ました。 それはターゲットラインに対する、身体の動きとクラブの動きのベクトルの使い方。 パーシモンヘッド時代には大きく分けると二つの打ち方があって、これはドライバーショットの話しになりますが、フェースの向いた方向にボールを飛ばすタイプとフェースの向きに関係なく打点コントロールでボールを飛ばすタイプです。


前者がベン・ホーガンやジャック・ニクラウス。後者がサム・スニードやアーノルド・パーマーでしょう。 前者はスイングプレーンの概念やクラブ全体の重さが動く方向を、ターゲットラインに対して真っすぐ(スクエア?)に重ねていくタイプ。後者はターゲットラインに対してクラブを左に振り抜くことでトゥ側にボールを当て、ギア効果を働かせてボールを右に打ち出して左回転のカーブでボールをターゲットに運ぶというタイプ。ターゲットラインに対して、ベクトルが重なりません。 この共存の時代が崩れたのが、ステンレスメタルヘッドの登場。トゥ側によるギア効果が使えなくなり「メタルは球離れが早い」など感覚的表現がプロの間で交わされ、トゥ側の打点で弾道を作っていた選手は「プロはいずれパーシモンに戻るだろう」という見立てでメタルへの移行に時間がかかりました。 結局、もともとターゲットラインにベクトルを重ねていたタイプの選手はステンレスメタルへの移行がスムーズで、トゥヒットで弾道を作っていたベクトルが分散していた選手が苦労したという事でしょう。 このステンレスメタルを打ちこなすスイングの具現者が、ジャンボ尾崎プロ。パーシモンでの不調を乗り越えるため、海外では「タワーリングインフェルノ」と呼ばれたハイティアップでのアッパー打法を身に付け、その後長らくの黄金期へと繋がっていきます。 この頃、ジャンボさんのコーチを務めていたのが「ジプシー」こと故後藤修さんです。「スクエア打法」の理論で一時代を築きました。同時期には中嶋常幸プロもコーチングしており、中嶋プロは私設練習施設を「錬正館」と名付けた事からも、大きな影響を与えていたのが分かります。 後藤さんのスクエア打法では、ターゲットラインに対しての意識が明確で、全てのベクトルをターゲットライン重ねて来る利点を「ライフルとピストル」の例えで説かれていたのが印象的です。

このスクエア打法とステンレスメタルの融合がジャンボさんのハイティアップからのアッパー軌道ハイドロー弾道です。まさにボールが打ち出される方向に上下左右全てのベグトルが重なっています。

この流れは、ドライバーヘッドがチタンに変わり、慣性モーメントがアップしたのと重心が深くなるという進化と相通じながら進んでい行き、アニカ・ソレンスタムが「ホーク・アイ」と「X-14」の組み合わせ辺りでプレーしていた頃がピークだと思います。 その後、さらにヘッドの大型化が進みそれに伴いヘッドの慣性モーメントの数値がさらに向上。ヘッド重心位置もシャフトから遠く深くなりました。


ゴルフを始めた時から、こんな特性の大型チタンヘッドを手にして出力優先のスイングを覚えて来た世代が、現在ツアーの第一線で活躍するようになりました。 そして、この出力優先の大型チタンヘッド対応スイングでは、ターゲットラインに対して直接的にベクトルを重ねず、ターゲットラインに対しては「身体の動きが左&クラブの動きは右」の組み合わせ(ベクトルの合成)で、ターゲットラインへのスクエアなベクトルを作る技術へと変わって来ています。 もちろん、同じような話しになりましたが、パーシモン時代のトゥ側のギア効果を使うという目的ではありません。最高出力を得るための手段としてるのが、似て来ているだけです。

昨夜は、こんな事を考えながら、高田馬場の松屋で豚ロース生姜焼きを食べていましたが、そこで思いついたのが倉本昌弘プロ。 以前にこのブログでも取り上げましたが、若き日の倉本さんのスイングは、クラブを背中に預けてのハンマー型に見えます。「ポパイ」と呼ばれて、プロゴルファーがバリバリに筋トレをするのがまだ珍しい時代で、久光製薬の「エアーサロンパス」のCMにも登場していました。 そのポパイ倉本プロ、ややパーシモンからステンレスメタルへの変更に時間がかかった印象はありますが、いつの間にかマッシー倉本プロへとチェンジして、ブリヂストンのカジュアルゴルファー向けブランド「ニューイング」のメインキャラクターとなりました。 ニューイングのチタンドライバーは、カッコよかったですよね。倉本さんが冬場のトレーニングで好まれたスキーのストックからヒントを得て、シャフトにグラデーションを施して長さを感じなくさせたというのも斬新でした。230チタンやJOEチタンなどのBSの名器がありますが、同時期だと思います。


このマッシー倉本プロの頃には、ベグトルをターゲットラインに重ね合わせるスイングに進化し、後藤さんとは直接関係ないと重われますが、後藤さんが「ライフル」と称したターゲットラインに対して長く振り出していくフォロースルーが特徴的です。


そう考えると、やはり現代型はだいぶやっている事が違うなとあらためて確認出来たので、わかりやすく伝えられる様に、沖縄で構成を練りたいと思います。




閲覧数:110回
bottom of page