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執筆者の写真nobuhiro nagai

節を作っていく作業とは?

体幹とクラブの入れ替え動作によるスイングを現代型として、その運動の仕組からハンマー型として説明しているシリーズ。その入れ替え動作の支点となる部分が節です。 柄の長いハンマーで壁を打ち崩す様な作業や、季節柄実際にやる可能性もある餅つきなどの動作から、その節の役割や感覚を説明し、棍棒から始まるゴルフクラブの歴史も絡めて、しばし説明してきました。 ここからは節をレッスンの現場でどの様に活用しているか?とか、動きのポイントなどを説明を、具体的に説明して行きたいと思います。 今、私のレッスンの最前線では、体幹とクラブの入れ替え動作の為に節を作っていく作業をしています。 もともと入れ替え動作は、レッスンを始めて間もなくの頃から取り入れており、その頃は30ヤードのアプローチを基本ドリルとし「左右の入れ替え」や「ダイナミックバランス」などがキーワードでした。 これもやはり竹林さんから言われた「三次元的視野を持つ」によるもので、当時、力学的な作用・反作用がスポーツ動作のコツになっていると説く本や、アメリカの科学者がゴルフスイングを解析した本などを読み、参考にしていたのを覚えています。 この頃は、ちょうど田中秀道選手が華やかに台頭して来た時で、小柄ながら身体とクラブをダイナミックに入れ替えてスイングする様は、まさに三次元的でした。たしか東京よみうりCCで行われた日本シリーズの練習日に、サンプリングでのビデオ撮影に出かけて、田中選手のスイング映像も取らせて頂き、当時のレッスンでお手本映像として使っていましたね。 よく、左右の入れ替えやダイナミックバランスは、 「それって、ギッタンバッコンじゃないの?!」


と言われましたが、ギッタンバッコンこそ入れ替わっているんだよ!と笑っていました。 腕を使わずに重心のピボットと、体側の伸ばす・縮めるに、クラブのアタマ(ヘッド)と自分の頭の引っ張り合いが仕組みとなります。この体側の伸ばす・縮めるは、身体の動かし方を研究していた飛龍会故伊藤昇先生が「スーパーボディを読む」で唱えられていて、私もこの本を読んで学ばせて頂きました。 最近では「側屈」という言葉で説明される事が多い様ですが、伊藤先生の唱えられる胴体力を「体幹」と置き換えるのと同じか?と感じています。 いわゆるノーコックでの30ヤードのアプローチでインパクトゾーンを作り、それからフルスイングへと発展させていく手法は今も変わらずの「分習法」。これに古武術の術利や型稽古の概念が加わり、私のスタンダードが構築されて来たと言えます。


さて、話しを戻すと、最前線のレッスンでどの様に節を作っていくか?です。 今、考えているスイングの節は4つあります。それらは全て体幹の外です。そして、実は最近、もうひとつ節を加えて行かねばならないと考えているので、スイングの節は5つとなります。 先ず、最もクラブヘッドに近い節がバランスポイントです。クラブ全体の重心位置です。これはクラブの節でもありますが、臍でもあります。 このバランスポイントを臍として、クラブ全体の重さを感じながらストロークするパッティングは、もう20年くらいレッスンで活用していますかね?私のパッティングレッスンのスタンダードで、どんなタイプのゴルファーにもわりと好結果をもたらしてくれると感じています。 今回はバランスポイントを臍ではなく節としているので、パッティングレッスンの仕組みとは違いますが、パターの際にヘッドが暴れてしまうゴルファーは、バランスポイントを節とする仕組みも効果的だと思います。 バランスポイントを節とする際のキーワードが 「左に見て始まり右に見て終わる(打つ)」 となります。結局この文言は、ゴルフ上達の為の呪文や念仏みたいに、ひたすら唱える感じになってしまいますね。 この節の使い方は、バランスポイントのところに自分の眼があると思ってください。超小型遠隔監視カメラをそこに仕込んでもいいです。そしたら、そのもうひとつの眼や監視カメラからクラブヘッドを「左に見て始まり右に見て終わる(打つ)」とコントロールしてください。全体的な動きのイメージとしては、3ヤード前後のショートチップです。 私の言う7時回りの円での振り子型の場合は、始動でヘッドが節(もうひとつの眼や監視カメラ)から右に動いて見切れてしまい、コントロールを失うという方が殆どでしょう。そして、今度は節に戻そうとして逆に左へ見切れてしまいます。

こうなると 「右に見て始まり左に見て終わる(打つ)」 になり、さらには 「右に外れて始まり左に外れて終わる(打つ)」 となってしまうパターンが、多くの悩めるアマチュアゴルファーの実像です。 先ず、バランスポイントの節でヘッドの動きをコントロールして、フェース向きの管理やプレーンの描き方まで整えます。 そして、次の節がハンマー型の右手を添える位置です。これは実際にクラブを柄の長いハンマーや餅つきの杵に見立てて、スプリットハンドで持ってもらい、先ず位置をイメージします。 カーボンシャフトの場合は、柄や模様がプリントされているので、何か目印となるモノが設定しやすいです。私はウッド系のシャフトはグラファイトデザイン社のモノを使っていますが、グラファイトさんだとこのおなじみの縞々のところがまさにその右手を添える辺りとなり、ハンマー型の節としてイメージできます。

スチールシャフトのアイアンの場合、ダイナミックゴールの方は金のラベルが張られているので、それをイメージしてもらえばいいと思います。モーダスやプロジェクトXの方などは、ヘッドをひっくり返して持ってもらうと、ロゴデザイン部分が見えてくるので、それをハンマー型の節とイメージしてください。

このハンマー型の節を基準にして、 「左に見て始まり右に見て終わる(打つ)」 です。全体イメージとしては、クラブと身体を入れ替えていくイメージ作りになりますから、先に上げた30ヤード以内のハーフスイング的な動きでいいと思います。多少、クラブの振り幅が大きくなるので、フォロースルーが出てきますが、これも節から先を右に見たまま身体の動きでターゲット方向にクラブが出ていく感じが出せるどうか?です。 実際のフルスイングの場合は、このハンマー型の節から右に節から先を見たままインパクトに向けて加重や加速していくので、そのエネルギーでの遠心力やシャフトのしなり戻りにより、ヘッドがリリースされます。 それによって節から先が左に抜けていく(ヘッドが走る・リリースされる)のが重要で、自らの働きかけで節から先を左に動かしてボールに当てに行ってはダメというのがキーポイント。 これが節の約束事である、 「節から先はノータッチ(自分で動かさない)」 となります。 この辺りが現代の460CCドライバーを打ちこなすカギでハンマー型のキモなので、また次回ゆっくりと説明します。 https://www.thumbng.com/

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