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  • 執筆者の写真nobuhiro nagai

古武術の極意「涎すかし」とは?

サムネイルゴルフのブログとしては、460CC大型ヘッドから生まれた現代型のゴルフスイングをハンマー型とし、ゴルフ有史以来の棍棒をDNAとするゴルフクラブから生まれた近代型ゴルフスイングをムチ・振り子として比較し、我々が向かうべく次の時代を考え、皆様のゴルフ向上のお役に立てればと思っております。


そのハンマー型ゴルフスイングの特徴である節について説明しているシリーズも、ぼちぼち(やっと)佳境を迎え様としています。年内に終わりそうで良かったです…。


当初、体幹とクラブを入れ替えるスイングの節は4つでした。クラブヘッドに近い方から見ると、


①クラブ全体のバランスポイント

②シャフトロゴプリントやラベル

 (ハンマーを持つ時の添え手の位置)

③肘

④肩甲骨


ですが、これに腕の中の節として手首が加わったので、もう一度、クラブヘッドに近い方から体幹に向かって並べ直すと、


①クラブ全体のバランスポイント

②シャフトロゴプリントやラベル

 (ハンマーを持つ時の添え手の位置)

③手首

④肘

⑤肩甲骨


となります。


前回迄は、肘と肩甲骨は身体の中だけれども、体幹では無いというのがミソで、それによって節を身体の中に作る事が出来たと言うのがポイント。


肘と肩甲骨の説明で、右片手打ちでの動画を上げていましたが、左片手打ちはコチラ。


※動画の日付が10/29になっていますが10/26の誤りです


左肘の節により、テークバックの始動から頂点まで、左前腕を外旋させているので、バックスイングの軌道がアウトサイドでアップライト気味になっています。


そこから左肩甲骨と左肘を節にしてテークバックの頂点から切り返し背中側にクラブを預け、最後は居合術の抜刀の様な動きでインパクトに向かっています。


こうして確かめて見ると、右より左の方が、ムチ・振り子型の動きの刷り込みがより強いかもしれません。


特に左肩甲骨を節として頂点から切り替えすと、左腕を体幹に巻き付ける動きになりますので、こんな動きが出来ているのはガルシアか昨日上げたデュバルくらいか?と思います。


また、これは最新の2ベッドルーム or 1ベッドルームに繋がる部分でもあり、かなり重要です。


さて、新しく加わった手首についてですが、昨日そのネタ探しでYouTubeを開き、久しぶりに古武術の黒田道場宗家黒田鉄山先生の術を探しました。


この手首を節とする際のツボみたいな意識を現すのか、黒田先生の剣術の「涎すかし」という型が教える身体操作法。この動画があるか?と探しましたが、残念ながらいいモノが無かったです。


しかしながら久しぶりに黒田先生の術理と「消える動き」と評される演武を拝見し、加齢に反比例して進化を続ける様に感動しました。


肘、肩甲骨に加えて、手首を節とするにあたの流れは、前に記事に上げたワインの抜栓や手拭いのけん玉の動きが伏線となっていて、その辺りで久しぶりに「涎すかし」を思い出しました。


以前、古武術の動きを学んでいた頃は、インパクトからフォロースルーにかけてのクラブ捌きで、この「涎すかし」を取り入れていました。


今思えば、棍棒ではなく薙刀や剣をDNAとして、ゴルフスイングを考えていたと言う事でしょうか?それは今でも「動きを見る」という自分の眼の基準となっているのは、間違いありません。


今回はテークバックにおける動作での「涎すかし」となり、手首を節とする動作を現していますがキーワードは同じで


「左に見て始まり、右に見て終わる(打つ)」


です。この左に見るという手首(右)の動きが、なかなか多くの悩めるアマチュアゴルファーにとっては難敵です。


結局のところは、ゴルフスイングの正体である、身体とクラブの引っ張り合いの「勝ち or 負け」ですから、手拭いで言う7時回り方向に始動してしまえば、そこで右手首という節からは「右に見る」ので、「負け」が早々に決定してしまいます。


なので、そこから形勢逆転して「勝ち」を収めるノウハウが、近代ゴルフで主流となるスイング理論と言えるかもしれません。


この辺りは竹林さんの重心理論とも深く関係して来ます。特に重心距離に関しては、竹林理論とは真逆の答えが見えて来ます。


今年の夏に新潟県小千谷市のゴッチャドーロ・ゴルフスタジオでレッスン会を行なった際、手拭いを使ってクラブの動く方向を変えるのをテーマとしましたが、その後このスタジオ主宰の丸山勝利コーチがこの右手首の使い方を掘り下げてくれて、


「縄跳びの後ろ回し飛びの右手首の使い方」


とフォローしてくれました。


私、子供の頃、縄跳びは苦手だったので、ちょっと自分の中にはこの感覚はありませんでしたが、たしかにゴルフクラブを右手に持って後ろ回し方向に動かすと、手拭いの5時回り方向の円を描く右腕の使い方と同じです。


人はそれぞれトリガーとなるポイントが違うこで、我々指導者はひとつの場所に居着く事なく、俯瞰的に目の前で「何か起きているか?」を見る必要がありますね。


話しを「涎すかし」に戻すと、この動きは


「赤子が涎を右手で拭う動作」


となります。


涎が垂れない大人は、右手甲側の親指の付け(舟状骨?)で顎の汗を拭う動作をやってみてください。この時、親指の付け根が動きをリードして顎に向かうのを感じます。


また、固くてなかなか抜けないワインのコルクを引き抜こうとすると、自然に同じ親指の付け根が盛り上がって力点になります。


やはりこの甲側親指の付け根には、腕の使い方のまさにコツがあるのだと思います。


「涎すかし」も含めて、この辺りは動画で分かりやすく説明出来るので、今日の午後の空き時間に動画を撮影して、明日の話しへと繋げたいと思います。













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