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  • 執筆者の写真nobuhiro nagai

自分の部屋でテークバックする

右のカベをパーテーションとして2部屋に分け、身体が仕事をする部屋とクラブが仕事をする部屋を分けてスイングするという概念。今までのゴルフスイングの理論や表現としては、無かったと思います。 自分の身体が主体となり、その中に軸や支点を作って、クラブを円運動やムチの様な仕組みでボールにコンタクトするというスイングモデルがベースとなり、その中でいろいろな工夫や考え方が、ゴルフスイングの理論として唱えられて来ました。 私が思うに「理論」の定義は、話しのつじつまが合っているという事。その理論にインデックスが付けられるかどうか?です。 例えば、 「身体の動きを主体としたエネルギー量の大きなスイング」 「クラブ捌きを主体としたインパクト効率を上げていくスイング」 「低いフェード系の弾道でゲームを組み立てるスイング」 「アッパー軌道でのハイドロ―を目指すスイング」 などなど…。 大切なのは、これを「今の自分に何が起きているのか?」を基点として、様々な理論や考え方を当てはめていく事でしょう。 私の場合は、ゴルフスイングの正体を「クラブとのやり取り(引っ張り合い)」と据えているので、そもそも既存のスイングモデルには当てはまらないのか?と思います。 例えばテークバックの始動。

2部屋に分けて考えた場合、自分の部屋でテークバックするとこんな感じになります。 従来型の自分の身体に軸を据える考え方では、「軸がブレずに始動出来ている」となるでしょう。


一方、この様に始動からカベを越えて向こうの部屋に行ってしまった場合、「クラブとのやり取りを」基準にすると「向こうの部屋までクラブに連れていかれてしまった」となります。 従来型だと「スウエィ」とされ、自分の身体が右に動いてしまったミスとされます。 従来型においては、常に主体となる「自分」が居て、その自分がいかに思うとおりに身体を動かしてクラブを振る事が出来るか?という考え方がベースです。 しかし、私の場合は「自分」と「クラブ」がほぼ対等に存在し、「クラブ」の方も「こう動きたい」という意思を持っていると理解して、それとコミニケーションしながらスイングするという事を考えています。 昨日、テーラーメイドの2020年モデル「SIMシリーズ」が発表されました。私も来週に試打する機会があり、今から楽しみです。 今回はここいくつかのモデルで搭載されて来た機能に加えて、空力デザインが施されているとの事。PINGも460CCヘッドは空気抵抗が大きいので、クラウンに空力デザインを取り込み抵抗を減らして振りやすさを求めていますが、インパクト付近ではかなりターゲットに対しての直線運動となるので、ここでの空力はイメージ出来ます。 しかし、スイングモデル的には軸や支点を作っての円運動なので、スイング中クラブヘッドがターゲット方向とは全く違う方向を向いている時間が殆どで、またヘッドのスピードの変移も関係しますから、空力デザインはスイングトータルで見ると、どの様な働きがあるのか?興味深く感じています。 その中でSIMドライバーが、従来のモデルと違って「こう動きたい!」という声を上げてくると思うので、それを感じる事が出来るか?楽しみです。 いわゆる私が唱えるハンマー型をリードするテーラーメイドのドライバーですから、しっかりと2部屋に分けて試打したいと思いますが、一方で、そのSIMドライバーを1部屋のムチ・振り子型で打った時にどうなるのか?についても、しっかりと評価したいと考えています。 話しをゴルフスイング理論の考察に戻すと、2部屋的だと思われるのが、数年前から登場したいわゆる「左1軸打法」と呼ばれる流派。「スタッグ&ティルト」という理論も一時多くのPGAツアー選手が取り入れメジャーになり、一時タイガー・ウッズもショーン・フォーリーからコーチングを受けていた時は、この仕組みにトライしていました。 ちなみに、私がゴルフ界を俯瞰した時に、一番注目しているのはショーン・フォーリー。今は、ジャスティン・ローズやキャメロン・チャンプのコーチとして活躍していますが、ショーン・フォーリーには従来のゴルフ理論の枠を越えての別世界感があります。 私が思うに、タイガー・ウッズは、ショーン・フォーリーが言わんとしていた事が、結局理解できなかったのではないか?と感じています。 ショーン・フォーリーと離れた直後は、ゴルフ以外の面でのトラブルも重なって迷走期となり、アプローチイップス気味な様子が見られましたが完全なシステム崩壊です。実は、その前から自分でちゃんと理解出来ていなかったので、その反動が出たのでは?と想像できます。 ぜひ、一度ショーン・フォーリーにインタビューして、 「タイガーは、貴方の言っていることが、最後まで理解できなかったのではないですか?」 と尋ねてみたいです。 しかし、そのタイガーもショーン・フォーリーとの時間で刷り込まれたモノがDNA的に残り、今は460CCドライバー対応のゴルフスイングへと進化しています。 1部屋でのテークバックをコントロールするのは、始動時の右前腕の使い方に現れます。ちょうど、今、SONYオープンでマット・クーチャーが打ちましたが、クーチャーは分かりやすいです。 先週見たら、リッキー・ファウラーも完全に、この始動に変わりましたね。 ZOZOチャンピオンシップで見たタイガーの始動も、この右前腕の使い方が見えました。 ワイアラエの強風に流されたわけではないですが、だいぶ話がそれてしまいました…。 明日は、左1軸打法が何故登場したか?について辺りから、リカバリーしていきたいと思います。


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