クラブが動く方向シリーズ、なんとか折り返し地点を越えたか?と思いますが、まだしばらくは続きそうです。
前回、箸休め的な記事をあげましたが、その中で人気プロレスラー2人の必殺技を運動として見た場合の解説を述べました。
そのうちの1人、内藤哲也選手の必殺技ディスティーノの特徴が、相手を軸にして動くという仕組み。
ゴルフスイングの場合は自分の身体の中に軸や支点を作り、振り子や円運動でクラブを動かす仕組みがスタンダードだと思います。
これが今回のテーマであるクラブが動く方向で考えると、7時回りの円になる訳です。
しかしながら、7時回りの円には仕組みの中にブラックホール的な落とし穴があって、多くの悩めるアマチュアゴルファーは、かなりその影響を受けていると言う考え方を説明して来ました。
それは7時回りの円のデメリットと言え、逆に今回は5時回りの円のメリットの話しです。
これは飛ばしの必殺技かもしれません。どんな感じかというと、先ずクラブを投げっぱなしにします。
その投げっぱなしたクラブが頂点から下りるタイミングに合わせて左へ踏み、全身のエネルギーでそのクラブを引き戻します。
動画はコチラ。先ずは投げっぱなして、次に引き戻しの動きをあわせでいます。
こうして動画を見ると、やはりまだまだ私自身、新世代型では無く従来のゴルフ理論的な動きとなっているのが再確認出来ます。
それは何か?と言うと、引き戻しの際に、いわゆる左サイドに軸を作っての回転運動的な動きで、投げっぱなした手拭いを呼び戻そうとしています。つまり、自分の中に軸を作る感覚に支配されているという事です。
これでは必殺技にはならず、ジェイ・ホワイトから3カウントを奪いIWGPインターコンチネンタル王者のベルトを奪還する事は出来ないでしょう。
3カウント奪うには、身体をひと塊にして全身のエネルギーをクラブにかけて引き戻し、ジャンプして宙に飛んでターンした方が速く動けるでしょう。
これが出来ているのがマシュー・ウルフ。切り返し以降、下半身の回転やフットワーク的な動きはみられず、身体をロックしながらジャンプしてクラブを引き戻し、投げっぱなしたクラブに対して大きなテンションを与え、パワーを伝えていると思われます。
この投げっぱなしと引き戻しにより、クラブに対して強いテンションをかける事が出来るのが、5時回りの円の最大のメリットです。
7時回りの円のデメリットをブラックホールと表現しましたが、その正体は緩み。身体とクラブの引っ張り合いが維持出来るのは、円の下半分。地球儀で言うと南半球です。北半球に入って北極へと北上する際に、その引っ張り合いが無くなってしまうのでテンションがかかりません。
飛ばしには大きなバックスイングが有効ですが、それ以上に重要なのが大きなテンションです。
この手拭いを使ったドリルで、今までのスイングが7時回りの円だった方が、5時回りの円の感覚を掴み、それによりこの切り返しでのテンションをクラブにかける事が出来る様になると、確実に飛距離がアップしますね。
故にこの切り返しにおけるテンションは、飛ばしの必殺技と言えます。
そして、テンションを強めるのには、テーマバックの頂点から背中方向(ダウンスイングのプレーンの入り口)へのヘッドの移動量(移動距離)を大きくしたいので、その意識から「クラブを倒す」と言う表現が出て来ると思われます。
しかし、いくらクラブを倒せても、左サイドへの身体の踏み込みと掛け合わせる事が出来なければテンションは生まれません。
その左サイドへの踏み込みも、いわゆる下向きの圧力がかかったまま踏み込めないと、背中側に倒れるクラブのうねりに負けて左サイドがめくれ上がってしまい、クラブはプレーンより下まで落ちてしまします。これはいわゆる「シャフトが寝た」というミスで、昨今流行のシャロースイングとは違います。
この辺りの正しい仕組みは、扇子の2本の親骨が離れる方向に動く事で面が撓むという辺りや、けん玉イメージの頂点から背中に下りるタイミングを捉えるドリル辺りと関連しています。
この仕組みが理解出来て、スイングイメージやタイミングが見えて来ると、いよいよクラブの動く方向が7時回りの円から5時回りの円へとチェンジしたと言えます。
それが本当の意味での
スイング改造
となります。
クラブが動く方向が変わらず、細部の微調整やイメージ変更の繰り返しを行なっても、スイング改造とは言えないのです。
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